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2012年6月28日 (木)

5月は毎週イベント撮影(4)・・・新長田琉球祭り

オフィシャルカメラマンというものは責任が重い。一般の人が入れないところまで入り、突っ込んだ撮影ができるかわり、失敗が許されない。たとえば、カメラやメモリーカードが壊れて撮影できなかったとしたら、「ごめんなさい」では済まない。

だから常に機材・カメラ設定・撮った画像のチェックが欠かせない。そして、問題点は次の撮影までに解決しておかなくてはならない。

昨年の琉球祭りでの反省点は3つ。

1.逆光撮影時の画質が甘い。
2.最後のカチャーシーの写真では鉄人28号像の描写が甘い。
3.納品のためには正確な色再現が必要。

この3点を解決するために、この半年研究とテストを重ねてきた。

1.逆光撮影時の画質改善。
 EOS-7Dはどうしても画質が甘いので、望遠系はα900+80-200mmを採用。非常に重くなるが画質は最高である。α900はD7000に比べてAF速度が遅いため、ピント合わせの練習を何度も行った。

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2.広角撮影の画質改善。
 こちらは、D7000+SIGMA17-50+SB910。SIGMA17-50mmはガチガチにシャープな描写で、F8.0まで絞ればカッチリと写る。こちらはカメラやレンズを変えて、何度も鉄人広場へ足を運び、試写を繰り返した。また、SB910による日中シンクロは実戦でクセをつかむようにした。そして、ストロボのシンクロ速度や環境光の具合を見ながら、ブレない範囲で絞り込んで撮影した。大判のポスターになるので、画質面でISO感度を上げられず、制約が多い。購入から実戦投入までに5千枚以上撮影し、操作を徹底的に身体に叩きこみ、設定変更が即座にできるようにした。

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3.正確な色再現。
 これには、モニターのカラーマネージメントシステムを導入し、半年かけて習得した。また、RAW現像もあらゆる被写体(風景・人物・動体)で実験し自分のものにした。RAW現像ソフトのマニュアルを全て読み、十分に理解した。これは、大変勉強になった、特に高感度時のノイズ低減とシャープネスの兼ね合いは徹底的に試行錯誤を繰り返し、最良の結果が得られるようにした。この試行錯誤のために現像した写真は1万枚を超えた。

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こうして、4月末から実写経験を積み、これらのシステムが有効なことを確認して、今回の撮影に臨んだ。

結果は上々である。撮影ポイントもだいたい決まっていいるのでそれぞれの演目にしたがって撮影場所を変えていった。ただ残念なのは、苦労して撮った写真が出演者には届かない、という点ぐらいか。これは、個別にコンタクトを取っていくしかないだろう。なんせ私のモットーは「撮られた人が喜ぶ写真」なのだから。

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先日も述べたが、もう「押さえの写真」は撮らないことにしよう。

 

5月は毎週イベント撮影(3)・・・神戸まつりサンバチーム

神戸まつりといえば、サンバ!

と思うのは私だけかな?

ひょんなことから、友人から「ゴローさん、サンバチームの撮影に行きませんか」と誘われまして。チームのリーダーと交渉の結果、めでたくオフィシャルカメラマンとして参加できることになりました。これには、iPadが大いに活躍、過去に撮ったサンバチームやポートレートを見せると、一発で納得してくれました。
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本来、iPadは画像や動画を持ち歩くためのものなのですよね。

てなわけで、当日は定番の装備α900+80-200mmとD7000+17-50mmでのぞみました。

当日は指定された集合場所に行ったわけですが、リーダーのバヌーザさんは着付けで目一杯(笑)そのままぞろぞろと集合地点へ向かうのでした。ここで今日は私がカメラマンということを印象付けるため、着付けの終わった人たちから順番に記念撮影していきます。

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そして、私もちゃっかりお姫様と記念撮影。

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こんなショットはなかなか撮れない。

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スタイルバツグンのREIさん、この方とはあとで専属カメラマン契約(笑)をしました。乞うご期待!

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そして、最後は記念撮影。見物人が多くて後ろに引けず、3買いに分けて撮影しました。

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ブラジル娘はなんといってもヒップラインが命。ちゃんと後ろ姿も撮影します。

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事前にコミュニケーションをとっておくと、パレード中でもこんなステキな笑顔を見せてくれます。やはり、ポートレートは表情が命。

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さてさて、今回も一番の目標は「参加者全員を美し撮る」ということでして。これは大変でした。とにかく撮りもらしがあっていけないので、同じ方を何度も撮影していきます。とても作品どころではない。

どうしても、「押さえの写真」がメインになって無難なショットが多くなる。メリットとしては皆さんと自然なコミュニケーションがとれるので、新たなつながりができるということでしょう。今回知り合ったREIさんは、ダンスをされるそうで、7月のスマビーチZUMBAフェスには、専属カメラマンとして伺うことになりました。

今回思ったのですが、オフィシャルカメラマンは一般の方が撮影できないショットを撮れるというメリットはあるものの、義務感のほうが強く、作品作りには難しい。

それと、別のイベントで撮影中に、観客から「邪魔やどかんかい」と罵声を浴びまして。一歩踏み込まなければインパクトのある写真は撮れないので、ある程度は覚悟の上。が、今回はあまりにもひどかったのです。オフィシャルという立場上、強くも言えず、フラストレーションがたまってしまった。

よって、こっそりと「オフィシャルカメラマン引退宣言」をしたいと思います。今後はナイスショットを目指して好きなものだけ撮っていこうと思う。いいモデルさんも見つかったことだし、ポートレート撮影にも力を入れていきたいと思います。


2012年6月19日 (火)

イベント撮影は私の「ぬちぐすい(命の薬)」・・ハーバーランド琉球フェス

「ぬちぐすい」というのは沖縄の言葉で「命の薬」。人によってそれがゴーヤーであったり、泡盛であったりするそうです。今回の撮影は私にとっての「ぬちぐすい」はイベント撮影だ、とあらためて思わされた貴重なものとなりました。

6月16日ハーバーランド・スペースシアターで、開設20周年の行事として行われた「琉球フェス」。実は前日、私の気持ちが伝わらず悔しい思いをしていて、朝からの雨で撮影のテンションは最低。でもまあ、D7000のバッテリーだけは満充電し、広角と望遠2本のズームを持って出かけたのでした。

会場には、いつも必ず音楽イベントでお会いする方たちが。話しているうちに徐々にノッチがフル加速へ向けて(鉄ちゃんにしかわからない?)進んでいくのでした。

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どっすんさん、ここ数日間の節制の賜物か、かなりお顔がスッキリ。

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サチコさん、応援隊長であります。美ら美らのライブではいつもカメラを持って走ってますが、今日は沖縄の楽器三板(さんばん)を持って盛り上げ隊長。

11時のスタート、まず酔舞琉(ゆいまーる)演奏のあとメンバーの方と話していたら、大蔵海岸での私が撮った写真を気に入っていただいたそうで、うれしかったなー。
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続いては「てぃんじゃーら」この日のさっちゃんは季節に合わせて紫陽花色の衣装。声もよく伸びて会場もうっとり。「はいむるぶし」よかったなー。
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続いては沖縄のフォークシンガー、欣之助さん。前夜もライブで聴いたばかりですが、飽きません。

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そして、美ら美ら。今日も楽しく盛り上げてくれます。あとで美らあやちゃんと話していたら「ゴローさんって、スケベなんですって」「えっ、誰から聞いたの?「誰からって、みんなそう言ってます」てな会話がありまして。女性を美しくカワイク撮るには、このスケベ心が大事なんですよー。
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この写真を撮っているうちになぜか感激で涙がポロポロ。あとで聞いたら、美らつばこさんも同じだったとか。感動が感動を呼ぶんでしょう。だから、美ら美らのステージはいつも熱い。


そして、私の大好きなエイサー、琉球國祭り太鼓のみなさん。はじめてエイサーを撮影したのは千葉県の成田で行われたエイサーの大会みたいな催しでした。子どもの頃から太鼓好きなんです。
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もちろん、最後はカチャーシー。私は踊りこそしませんが、心は十二分に踊っているわけで、楽しかったなー。
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琉球音楽はその歴史から外交手段として国を挙げて洗練され続けてきたものなので、「楽しませる」という点においては最高のものでしょうなあ。朝鮮の芸能が素晴らしいのと、ひょっとしたら共通点があるのかもしれません。

そんな歴史背景や理屈を抜きにして、老若男女すべてが楽しめる琉球音楽に親しむ縁を得たのも、神戸ならではのことかもしれません。

やっぱり、私にとって音楽とイベント撮影は「ぬちぐすい」でした。軽い気持ちで行ったのも良かった、とは言え結局全出演者を撮影、主催者の方と名刺交換し、写真の納品を約束してしまった。(笑)


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帰り道、雨の神戸駅で、この方は「イクメン」20年以上前私もイクメンでしたが、その時は「嫁はんに逃げられた男」にしか思われなかったなあ。娘と二人で入った串カツ屋のおばちゃんが1本サービスしてくれて「がんばりや」って。


2012年6月11日 (月)

縁(えにし)の糸・・・娘の結婚式に思う。

私事ですが、ってブログに書く人がいるけど、ブログって私事を書くもんじゃないの。てなことはさておきまして、娘が先日結婚しました。バンザーイ。

結婚式は奈良県桜井市にある大神(おおみわ)神社、日本最古の神社だそうです。その割には全国的な知名度が低く、挙式の費用もお安いそうな。挙式の後は親族だけでの食事会、いわゆる「地味婚」というやつ。いいですな、こ^ーゆー金銭感覚、私は賛成です。もちろん、一切のことは新郎新婦が段取りしてくれまして、私は身ひとつで参加するだけ、結構じゃないですか。私は口もお金も出さない・・・自分の時もそうでした。

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とはいうものの、大事なお役目が・・・そう、カメラマン。(笑)しかもスナップ写真だけではなく、集合写真も撮らなくてはいけない。今回もオフィシャルカメラマンなのであります。

一週間前から天気予報をチェック、しかし祈りも虚しく確実に梅雨入りの気配。雨が振って一番困るのは集合写真。室内で撮影することになるのですが、クリップオン・ストロボではどうしても光量不足。バウンスは使えないので直焚きでいくことにします。

挙式は12時からなので、10時には現地入り、って完全にお仕事モード。前もって娘と下見してあったので、撮影場所は決まっています。着付け風景などをスナップしながら待つうちに、雨も上がり一安心。11時には着付けが完了し、新郎新婦を中心に記念撮影します。

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こんなスナップショットも撮っておくと、いい記念になります。今回はほとんどプラナー85mmF1.4で撮影。条件が悪くてもシャープな画像で使いやすい。


すると、どうも娘が緊張のあまり気分が悪くなってしまいました。が、そこは昨今の「授かり婚」に慣れているベテランの美容師さん、テキパキと帯をゆるめたりして対処してくれます。ちなみに今回は「授かり婚」ではありましぇん。

式の30分前になると神主さんが式の手順を説明されて、いよいよはじまりです。

本殿左手の祈祷殿の廊下を静々と渡り、儀式殿へ。厳かな雰囲気が高まります。

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私も一旦親族席へ収まります。いよいよ結婚式のはじまり。祝詞(のりと)のあと三々九度の盃、ところがここでまた娘の体調がすぐれず一時中座。その間神主さんのご配慮で神楽と大神神社の由来が述べられます。しばらくして体調が戻った新婦が着席。近いの言葉を述べて、無事式をとり行いました。

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式場内ではフラッシュは禁物、ISO3200で撮影。α900は高感度でもいい絵を出してくれます。あと神殿にカメラを向けるのも、ご法度だそうです。


さてさて、ここからが大変、境内に降りて記念撮影の準備です。これまた美容師さんが気を利かせて手配して下さった撮影用の椅子を並べ、私は三脚を立てて、レンズを85mmから35mmF2.0へ交換。ミノルタの古いレンズだけど、シャープで歪が少ないんだよね。

セルフタイマーで私も列に入り無事記念写真も撮りました。駆けつけてくれた新郎新婦の友人たちとスナップ写真で元思っていたら、またもや新婦の調子が悪くなり着付け室へ。次は近所の料理屋で親族での食事会、時間はどんどん過ぎていく。

ここで、新郎がテキパキと指示を飛ばし、うまくまとめたのには感心しました。人間の真価というものはこんな時に発揮されるものでして。彼は落ち着いて的確な判断を下し、焦ることもなく、怒ることもなく対処したのでした。学歴や年収なんかよりずっと大事だもんなあ。

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失礼な言い方を承知の上で、奈良県でこんなうまい刺身が食べられるとは思ってなかった。けれん味のない、シンプルながらどれも手のかかったおいしい料理でした。


ここで思ったね、「いいヤツと結婚したなあ」なんでも友人たちとのバイクツーリングで知り合ったそうですが、これも「縁の糸」それをお互いにうまいこと手繰り寄せたんでしょうなあ。

帰り道タクシーの中で、息子が「新郎は姉ちゃんにいつもちゃんと意見言ってるから尊敬するわ」と言ってました。ついでに、息子のバイト先でのエピソードもいくつか聞け、店長代理みたいなこともやってるそうで、ちょっと安心しました。

翌日、娘に連絡事項がありメールしたのですが、なかなか返事が来ない。翌日になって「きのうは旦那の実家へ田植えの手伝いに言ってた」そうな。新郎の父上に「うちの娘は気が利くほうではありませんが、身体は丈夫なのでこき使ってください」とご挨拶したのを、さっそく実践してくださったようです。これもうれしかった、他人行儀じゃなくていいじゃないですか。

とまあ、「花嫁の父」とゆーよりは、「いつものカメラマン」でしたが、うれしい一日でした。写真をやる者にとって、自分の子どもの結婚式こそ納得のいく写真を自分で撮りたいものなのです。

2012年6月 7日 (木)

うたの色

あるライブハウスでの出来事。30代の男性が歌ってました「夢を探す 君を守りたい」驚いた。最近の歌に出てくる三種の神器「夢 探す 君を守る」が全て揃っていた。
「なにげない日常を歌う」とこうなるらしい。ちょっと待てよ

以前、さだまさしがテレビの番組で「歌には色がある」みたいなことを言ってました。彼は「檸檬(れもん)」という歌の中で聖橋(ひじりばし)の下を駆け抜ける総武線の黄色い電車の色にこだわった、と言ってます。

     喰べかけの 夢を 聖橋から放る 
     各駅停車の檸檬色がそれをかみくだく 
     二人の波紋の拡がり数えたあと   
     小さな溜息混じりに振り返り
     消え去る時にはこうして出来るだけ 静かに堕ちてゆくものよ

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なお、このブログは「鉄ちゃんブログ」ではないので、マニアからのツッコミは禁止します(笑)


また、ユーミンも数々の色を歌にしています。たとえばアルバム「紅雀」のなかの「ヒメジョオン ハルジョオン」では、
     川向うの町から 宵闇が来る
     煙突も家並みも 切り絵になって
     悲しいほど紅く 夕陽は熟れていくの
     私だけが変わり みんなそのまま


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MIKIちゃん、夕陽の「熟れ具合」こんなもんでいいですかね。

彼らは、情景描写に色をつけることにより、イメージを具体化し、共感しやすくしているのではないか。また、情景を鮮明に描くことにより、聴くものが感情移入しやすくしているのではないか。そんなふうにも思えます。結果的に叙事詩が叙情詩になり、聴き手は自分の気持ちや体験と結びつける。

まあ、別にこんな「ヒットの法則」みたいなことはどうでもいいけど、新しい言葉を創りだすのも、詩人の仕事じゃないかなあ。

先日ネットのつぶやきで、
  「悲しいほど 赤い夕陽を見た」、
  「布団干したあと、何もなくなったベッドに頭と足、
   逆方向に寝転がって空を見るのが好き。
   小さい頃から、ずっと。」
などという言葉を見つけたのですが、このまんま歌になりそうな感性、いいなあ

2012年6月 6日 (水)

大阪人はお好み焼き政治が好き

「食いだおれ」という大阪。が、私は大阪で「おいしいもの」に出会った経験がない。そして、大阪人に「おいしいものは?」と尋ねると「お好み焼き・たこ焼き」といったファストフードの名前しか返ってこない。

特に刺身がマズい。目の前に大阪湾という素晴らしい漁場があるのに、マズい。船場吉兆の「刺身使い回し事件」を例に出すまでもなく大阪人は魚の鮮度にこだわらない。とにかく値段が第一である。3時間前に引いた刺身にも気づかない人種なのである。だから、あんなことがまかり通る。「魔法のレストラン」だって食べ放題・激安特集ばかりだ。

私は料理屋を育てるのは客の舌だと思う。古い刺身に気づかない客を相手にしていては、板前の腕は上がらない。以前、神戸の老舗料理屋で聞いた話だが、ある年配の常連客が出された刺身を見るなり「今日は花板は休みかい?」と言ったそうだ。彼は刺身の切り口を見ただけで、花板(料理長)の不在に気がついた。女将は「うちのお客様はこわいんですよ」とうれしそうに言っていた。

刺身の話なら、何千円かの損失ですむ。が、政治の場合はそうはいかない。

大阪は昔からタレント政治家が好きだ。横山ノックは有名だが、実は黒田さんだってタレントみたいなものだ。職員組合をバックに市長になり、今の放漫経営市政の礎(いしずえ)を作った。

大阪人は「わかりやすい」ものが大好きだ、また並ぶ(待つ)のが大嫌い、今すぐ結論が出ないとそっぽを向いてしまう。これが橋下市長の言う「民意」の正体である。

実は今回の原発再稼働発言、今にはじまったことではない。以前普天間基地移転問題の時も「関空沖にもう一本滑走路を作って移転すればイイ」と言っておきながら、沖縄から真意を問われると「もう状況は変わった」と言ってのけた。が、大阪人はそんなことはとっくに忘れて、今回も橋下市長の「原発再稼働反対」発言に「さすが橋下はん」と評価した。

そうやって、どんどん過去のことを忘れて「今を生きる」のが大阪人ならば、それも良いだろう。しかし、それを「日本の民意」と呼ぶのはやめてはしいものだ。

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